第224章

宇野火恋は、兄のその間の抜けた面構えを見て、怒鳴りつけたい衝動に駆られたが、その拍子にうっかり肩の傷を動かしてしまい、激痛に顔をしかめた。

「おい、大丈夫か、火恋!」

包帯から再び血が滲み出ているのを見て、宇野秀義は慌てふためいた。

「ど、どうしよう、俺はどうすれば……」

「この馬鹿兄貴、医者を呼ぶのよ!」

火恋は歯ぎしりしながら言った。

医者が駆けつけ、手際よく処置を施してようやく血は止まった。

去り際、医者は厳重に注意した。

「しっかりと休養してくださいね。絶対に暴れたりしないように」

医者が去ると、秀義はオロオロと言った。

「ほら見ろ、妹よ。動くなって言ったのに。も...

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