第230章

「もう少しの辛抱よ。明日は私も一緒に検査に付き添うから、お医者様の言葉を待ちましょう」

 早乙女珠妃の慰めの言葉に、宇野火恋は頷き、急かすように言った。

「分かった。だからお姉ちゃんたちは先に帰って、ちゃんと休んでよ。また明日来てくれればいいから」

「ええ、分かったわ。火恋もゆっくり休んでね」

 そう言い残し、早乙女珠妃は天宮徳臣と共にその場を後にした。

 帰りの車中、天宮徳臣はずっと冷ややかな表情を崩さず、一言も発しようとしなかった。

 車内に重苦しい沈黙が漂う中、それを見かねた早乙女珠妃が口を開く。

「まだ宇野秀義のことを怒っているの?」

 その言葉に、天宮徳臣は冷徹な仮...

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