第236章

コーエンは不服そうに反論した。

「僕は珠妃のためを思って言っているんだ。もし珠妃が同意するなら、僕だって反対はしないさ」

その言葉を聞いた川元一泉は、ニヤリと意味深な笑みを浮かべて彼を見た。

「言ったな? その言葉、忘れるなよ」

コーエンは真剣な表情で頷く。

「ああ、言ったとも」

だが、早乙女珠妃に同意させない方法など、彼にはいくらでもあった。

      ***

二人がそんな会話を交わしている頃、天宮徳臣は早乙女珠妃をエスコートして会社に入り、エレベーターで三十三階へと直行していた。

このフロアはすでに完全に明け渡され、デザイン部のオフィスエリアとして改装されていた。...

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