第244章

緊張で微かに汗ばんだ熱い掌。その瞳に宿る、焦燥と情熱の入り混じった光が、早乙女珠妃の拒絶を封じ込めた。

早乙女珠妃は無言で頷く。

「ええ、いいわ」

その言葉を聞いた瞬間、天宮徳臣は快哉を叫ぶように笑い声を上げた。そして親愛の情を込めて自身の額を珠妃のそれに押し付け、吐息交じりに囁く。

「珠妃……本当に怖かったんだ。お前に見限られるんじゃないかって、どれほど怯えていたか」

「安心しろ。万事、俺に任せておけ。必ず皆に認めさせてみせる。だから頼む、俺のそばを離れないでくれ」

徳臣の言葉が、珠妃の心にさざ波を広げる。感動と葛藤が胸の中で渦巻いた。

脳裏に浮かぶのは、長年探し続けてきた我...

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