第250章

「お祖母様、早乙女珠妃は僕の足のことでふざけてなどいません。彼女の医術は本物なんです」

 天宮徳臣は必死に弁解した。

「お祖母様、以前、坂東院長もおっしゃっていたではありませんか。早乙女珠妃の治療のおかげで、僕の足に感覚が戻ってきたと。なぜ、もう一度試させてはいただけないのですか?」

 天宮徳臣の言葉に、天宮大奥様は不機嫌さを隠そうともしなかった。

 自分が老いたせいか、孫たちが一人、また一人と言うことを聞かなくなっていく。そう思えてならなかったのだ。

 だが、目の前にいるのは、自身が最も愛してやまない孫である。天宮大奥様は胸の内に湧き上がる怒りをぐっと抑え込んだ。

「徳臣や。お...

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