第259章

コーエンは真剣な表情で頷いた。

「そうよ。アタシは早乙女珠妃が好き。でもそれは友人としての『好き』よ。それにアタシには彼氏がいるんだから、珠妃と付き合うなんてありえないわ」

「か、彼氏……?」

コーエンの言葉に、清野雪音は思考が追いつかなかった。彼女は目を丸くしてコーエンを上から下までまじまじと見つめ、信じられないといった様子で声を絞り出した。

「あなた、男性が好きなの?」

「ん?」

コーエンは小首を傾げ、スッと小指を立ててみせた。

「なによ、見てわからない?」

清野雪音はハンマーで殴られたような衝撃を受け、後ずさりした。

その時ようやく、彼女は理解したのだ。コーエンがこれ...

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