第268章

かつて白井秋葉は、早乙女正徳が早乙女珠妃を家に連れ戻すのを阻止できず、そのことを深く恨んでいた。

それに加え、愛娘の早乙女楽己が珠妃への不満を日々涙ながらに訴えてくる。

その泣き言が呪詛のように耳に残り、ついに白井秋葉は珠妃を排除する決意を固めたのだ。

彼女は鶴田家で催された宴席の隙を突き、下人を買収して珠妃に薬を盛らせた。

手はずは整っていた。意識の混濁した珠妃を、あの有賀豪のベッドに送り込むつもりだったのだ。

有賀豪といえば、女遊びでその名を轟かせる正真正銘のクズ男である。

白井秋葉の計画はこうだ。

珠妃を部屋に送り込んだ後、タイミングを見計らって人を連れ込み、不義密通の現...

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