第269章

「この電話番号の持ち主を突き止めて、番号ごと乗っ取るのよ。そうすれば、その番号を餌にして本人を釣り出せるわ」

 白井秋叶は淡々と言い放った。

「そんなことが上手くいくのか?」

 早乙女正徳は難色を示した。

「緒方という女が、誰かが探していると知ったところで、そう安々と姿を現すだろうか」

 白井秋叶は口元に薄い笑みを浮かべた。

「出てくるかどうかを決めるのは彼女じゃない。私たちが決めさせるのよ」

 その自信に満ちた様子を見て、早乙女正徳は興味をそそられたらしく、興奮気味に手をこすり合わせた。

「お前、何かいい考えがあるのか? 詳しく聞かせてくれ」

 白井秋叶は夫の焦れた様子を...

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