第42章

「子作り……薬?」

 早乙女珠妃は驚きのあまり、慌てて手を振った。

「いえ、結構です。本当に結構ですから、執事さん、下げてください」

 執事は恭しく一礼して答える。

「これは大奥様のご命令でございます。若奥様、なにとぞご容赦を」

 これには参った。

 珠妃が助けを求めるように天宮徳臣を見ると、彼は彼で無造作に手を差し出した。

「寄越せ」

 使用人が慌てて薬湯を渡すと、徳臣は一気に飲み干してしまう。珠妃は呆気にとられてその様を見つめた。

「さあ、若奥様も……」

 執事がうやうやしく碗を目の前に差し出す。珠妃は顔をしかめ、困惑したように尋ねた。

「本当に飲まなきゃダメ?」

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