第77章

清野山吾が立ち去るのを待っていたかのように、清野雪音はその場に崩れ落ち、堰を切ったように泣き出した。

それを見た長島玉恵もまた、もらい泣きをして涙を拭う。

「雪音、泣かないでおくれ。体に障るよ」

「二千万よ……どこからそんな大金を工面しろっていうの! こんなに追い詰められるなら、いっそ死んだほうがマシよ!」

清野雪音は悲痛な叫び声を上げ、泣きじゃくった。

「そうだ、雪音。いっそのこと天宮様にお願いしてみたらどうだい? 私たちの代わりに借金を返済してくれないかね?」

「お母さん、何を寝言言ってるのよ! うちの借金は底なし沼なのよ。天宮徳臣になんの義理があって助けてくれるわけ?」

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