第69章 新しい借りも古い借りも一緒に清算する

「放して!」

二人の揉め事に気づいた周囲がどっと寄ってきて、あちこちから手が伸びる。七、八人がかりで引き剝がされ、ようやく距離ができた。

華原悠は乱れた服を整えながら、結城南を怨み切った目で睨みつける。吐き捨てるように言い残した。

「覚えときなさい」

そしてヒールを鳴らし、憎々しげに立ち去った。

結城南は休憩エリアへ戻るなり、さっきの一件を笑い話みたいに桜井結衣へぶちまけ、最後に鼻で笑った。

「アイツ、頭のネジ飛んでんじゃない? こんな状況で、まだ何も分かってないとかさ」

桜井結衣は目を閉じたまま、まぶたすら上げない。

「焦らないで」

結城南は口を尖らせたが、それ以上は言わ...

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