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新谷結奈の怯えきった悲鳴が耳に飛び込んだ瞬間、藤井翼の胸がずしりと沈んだ。

「新谷結奈、大丈夫か? 何があった」

新谷結奈は両手で目を覆い、どうしても人形を見られない。なのに、ぽた……ぽた……と、赤い液体が床へ落ちる音だけがやけに鮮明で、神経を針で引っかかれるみたいに刺激してくる。

通話越しの藤井翼の声は、いつもより柔らかかった。必死に宥めるように。

「新谷結奈、俺だ。藤井翼。怖がるな、すぐ行く」

新谷結奈は背を丸め、半ば膝をついたまま落としたスマホを拾い上げる。

握った指が震えて止まらない。

「藤井社長……血、が……」

藤井翼の声色が一段低くなる。

「怪我したのか?」

...

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