43

新谷結奈は椅子にきちんと腰かけたまま、背筋を伸ばし、顔を歪めた新谷浩市を見上げた。

「……何?」

新谷浩市は殺気立った表情で、新谷結奈の腕を乱暴につかむ。

「今すぐ立て。俺と一緒に来い」

教師が手にしていたコップを机に置き、眉をひそめて制止に入った。

「そこの方。授業中です。何をしているんですか」

教室中の視線が、新谷結奈と新谷浩市へ集まる。兄妹が何を始める気なのか、皆が固唾をのんで見守っていた。

だが新谷浩市は教師の言葉など意に介さない。声を低く落とし、脅すように言った。

「新谷結奈。ここでお前のやったことを全部バラされたくなかったら、黙って出て来い」

「私が何をしたって...

ログインして続きを読む