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新谷結奈の頬は灼けるようにひりつき、その痛みで鼓膜がじんじんと鳴った。頭の中が白くなり、息の仕方すら一瞬わからなくなる。

新谷浩市の手は、まだ宙に浮いたままだった。――自分が今、結奈を殴ったという事実に、本人ですら追いついていないような顔。

結奈は浩市を見据えた。瞳の奥に渦巻くのは、熱い憎しみだけ。

新谷家の人間が自分を嫌っていることなど、とうに分かっていた。殴られる覚悟だって出来ていた。けれど、まさか浩市が――あの言葉ひとつで、ここまで短絡的に手を上げるとは思わなかった。

結奈は、すとんと腑に落ちる。

浩市は根っこから、誰かに「負ける」ことを恐れている。藤井翼が隠し子だと決めつけ...

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