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全員が、いっせいに出入口へ視線を向けた。

そこに立っていたのは藤井翼だった。背筋を真っすぐに伸ばし、身にまとう空気は刃のように冷たい。眉も眼差しも冴え、ただ立っているだけで場を制圧する迫力がある。

薄い唇が動く。視線はまっすぐ、新谷結奈へ。

「新谷結奈。こっちへ来い」

新谷結奈は、まとっていた棘をすっと引っ込めると、足音を殺すようにして藤井翼の隣へ歩み寄った。

藤井翼が一度だけ彼女を見下ろす。

「今なら言えるだろ。今回の試合で、新谷芽衣と高橋彩が、お前に何をしたのか」

「ここでは言わない。マイクで言う。全校に聞かせる」新谷結奈は拳を強く握りしめた。

この場の偽善者たちに向けて...

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