第5章

冷たい鉄の扉が背後で重々しく閉ざされ、耳をつんざくような轟音を響かせた。

桃花はこの五平方メートルにも満たない地下監禁室へと突き飛ばされると、鼻を突く黴と血の臭いに瞬く間に包まれた。薄暗い電球がゆらゆらと揺れ、湿った壁に不気味な影を落とす。

彼女が周囲を見回した瞬間、心臓はほとんど止まりかけていた。

壁は深い爪痕で覆われ、いくつかの場所では鉄筋さえも剥き出しになっている。何かが巨大な力で引き裂いたのは明らかだった。暗赤色の血痕が点々と散らばり、あるものはすでに乾いて黒ずみ、またあるものはまだ新しいように見える。

『ここには、何人が閉じ込められていたの？』

桃花の手がそっと...