第6章

真夜中の地獄TVメインスタジオは、本物の地獄さながらの不気味さに満ちていた。

血のように赤いスポットライトが四方八方から降り注ぎ、空間全体を怪しい深紅色に染め上げている。

空気中には言葉にできない腐臭が漂い、吐き気を催させた。

桃花は屈強な警備員二人に両脇を抱えられ、スタジオへと引きずり込まれた。手首にはめられた手錠が、照明を反射して冷たい光を放つ。彼女がステージ中央の設えをはっきりと目に捉えた瞬間、胃の腑がぐるりとねじくれた。

巨大な食卓が中央に鎮座し、その上にはありとあらゆる種類の腐肉が山と積まれている。緑色のカビが生えているものもあれば、白い蛆虫がうごめいているものも...

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