第19章 みんなに脱ぐ

個室で、朝霧和音は床に跪いていた。

彼女の向かいでは、数人の御曹司たちが、どうやって彼女で鬱憤を晴らすか相談しているところだった。

「ただのゴミじゃないか、そんなに手間をかける必要あるか? 一発殴れば済む話だろ」

「殴るだけじゃつまらないだろ? あんな華奢な体じゃ、こっちが手を出す前に、自分で怖がって死んじまうかもしれねえぞ」

「俺たちをこんな目に遭わせたんだ。殴るだけなんて安すぎるだろ? いっそ……」

中心人物らしき男が振り返り、朝霧和音に視線を向けた。その目は彼女の顔に注がれていた。

その視線に気づき、朝霧和音は気づかれぬよう、さらに深く頭を垂れた。

男は興味深そうに冷笑を浮...

ログインして続きを読む