第227話

最後まで相手にされなかったエリザベスは、自分の非を認めるどころか、頭にある用事を早く済ませたいと考えていた。そうして初めて、彼女の気は済むのだ。だから食事を終えると、残された時間が減るのを恐れるかのように、急いで部屋へと戻っていった。彼女には反省という能力が欠落しているのか、あるいは彼女の目には、自分のすることすべてが常に正しいと映っているのかもしれない。

……

マルティナも寝室に戻ると、テーブルからノートパソコンを取り出し、ベッドに半身を預けて楽な姿勢を取ると、仕事を再開した。そして、エレナにメッセージを送った。

「ちょっといろいろあって、話すべきか迷ってるんだけど」

エレナがマルテ...

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