第73話

三人の婦人たちに別れを告げると、マルティナの表情は一瞬にして冷ややかになり、一言も発することなく席を立ち、二階へと向かう準備を始めた。

ベンジャミンの能力について、マルティナは少しも驚いてはいなかった。彼女の目には、彼にできないことなど何一つないように映っていたからだ。ベンジャミンが何かを成し遂げようと思えば、必ず成功する。麻雀で数回勝つことなど、彼にとってはあまりにも単純で造作もないことなのだ。

しかし、マルティナの心は晴れなかった。なぜベンジャミンは、彼女がやろうとすること全てに干渉しなければ気が済まないのだろうか？

麻雀のような些細な遊びでさえ、自分の意志で決めることは許されないよう...