第54章

「俺が何をすべきか、何をすべきでないか、お前に言われる筋合いはない」

渕上迅の言葉が終わると、オフィス全体が静まり返った。

叔侄の二人は冷たい視線で互いを見つめ、誰も一歩も引こうとしなかった。

一方、山本行成は状況が悪化するのを見て、急いで前に出た。

「渕上さん、今朝ネットに写真が出たことを知ってから、渕上社長はすぐに対処しています。どうか一度お帰りください」

渕上晏仁は山本行成に冷たい声で言った。

「山本秘書、あなたもおじさんに何年も仕えてきたのだから、彼に忠告してほしい。彼が……」

「渕上晏仁!」

渕上迅は鋭い声で彼を遮り、目には嵐のよう...

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