第24章 松見和也の治療をする

「もういい」年老いた厳しい声が響いた。

話していた斉藤美智子の顔色が変わり、内心で目を転じたが、振り返ると笑顔で出てきた老人を見つめた。

老人は杖をつきながらゆっくりと歩み出し、視線を斉藤美智子に向けた。

彼女は厳しい声で叱責した。「さっき言ったことは何ですか?この家は元々沙耶香ちゃんの家でもあるのに、何が彼女に部屋を用意するだって?普段はおとなしいと思っていたけど、私がいないときに本性を現すのか?」

おばあさんの声には怒りが満ちていた。

一瞬でリビングは静まり返り、篠崎雪子は機転を利かせておばあさんを支え、「おばあさん、落ち着いてください。お母様はそんなつもりじゃなかったんです」...

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