第33章 息子に会う?無理だ

病気の治療が半ばで中断されるなんて、彼は一体何を考えているのだろう?

病気の治療を冗談にしているのか?

「えっと……それは……」

中村淳也も松見和也の心の中を読み取ることはできなかった。

とにかく、松見和也の感情はいつも不安定で、特に篠崎沙耶香の死を知ったあの年から、彼の感情はさらに変わりやすくなった。

長年、中村淳也はそれに慣れていた。「篠崎さん、私もよくわかりませんが、もしかしたらボスの今日の気分が悪いのかもしれません。彼の気分が良くなれば、また治療を許可してくれるかもしれません」

篠崎沙耶香は口元を引きつらせた。

彼女に治療を許可する?

彼が彼女に治療を頼んだのではなか...

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