第35章 やはりお母様と同じ

松見和也の顔の筋肉がピクピクと引きつった。

白川修は松見和也の手を押さえ、楽しそうに笑いながら言った。「兄貴、子供の興味は大事にしないと。今ここで自信を失わせちゃダメだよ」

松見和也は深く息を吸い込み、目をぎゅっと閉じてから、非常に苦しそうに一言を吐き出した。「わかった……しっかり練習しろ」

篠崎哲也は内心で大きく安堵の息をついた。これで何とか切り抜けたのだろうか?

篠崎哲也は素直にうなずいた。「パパ、僕、ちゃんと練習するよ」

隣にいたピアノの先生は信じられないという顔で篠崎哲也を見つめた。「前回はあんなに上手に弾けていたのに……どうして今回はこんなことに……」

篠崎哲也は目をぱ...

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