第130章

限りない絶望が坪田真耶を包み込んだ。

彼女は松本お婆さんの両足にしがみついて必死に命乞いをしたが、松本お婆さんはすでに正気を完全に失っていた。すっかり狂気に取り憑かれ、彼女の言葉など耳に入らない。手を一振りすると、坪田真耶は引きずり出されていった。

「松本おばあさん……松本おばあさん……お許しください、どうか、私を解放して……松本おばあさん……」

地下室から完全に姿が消えても、彼女の心を引き裂くような命乞いと泣き叫ぶ声がまだ聞こえていた。

坪田真耶が連れ去られた後、松本お婆さんは杖をつきながら、よろよろと地下室を出て、二階の廊下の突き当たりにある部屋へと向かった。

部屋の中は真っ暗...

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