第188章

高波直俊はいつものように、朝早くから病院に来ていた。

腰を下ろして間もないうちに、三原由美が病室の入り口を通り過ぎるのが見えた。隣には一人の男性医者がおり、二人の様子はとても親しげだった。

彼はすぐに後を追いかけた。

ちょうど三原由美の質問が耳に入った。「私とあなたはどういう関係なの?」

男はためらうことなく答えた。「あれだけ長く同居してたんだ、どんな関係かって聞くまでもないだろ?」

三原由美は目を天井に向けんばかりに白目を剥いた。「冗談はよしてよ!早く言って、どうしてこの病院に勤めることになったの?来る前に一言も言わなかったじゃない」

斎藤拓海は後ろを斜...

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