第196章

高波直俊は機嫌がよく、初めて誰かに自慢したくてたまらなかった——

うーん……

うん!

自慢したくてたまらなかったのだ。

「俺さぁ……さっき由美と雪の中を散歩してたんだ!お前は彼氏がいないから、この気持ちわからないだろうな!俺たち腕を組んで雪の上を歩いて、俺が彼女を家まで送っていたんだぞ」

そう言いながら、階段を上りつつ、携帯を取り出して田中和也に電話をかけた。

「和也よ、ちょっと聞いてくれ!」

真夜中に高波直俊から電話がかかってきたので、田中和也は何か大事が起きたのかと思い、慌てて尋ねた。「ボス、何かあったんですか?早く言ってください」

「俺さ...

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