第200章

薄暗い小屋の奥には、長い廊下が伸びていた。

廊下は真っ暗で、手を伸ばしても指先すら見えない。

おばあさんはどこからか懐中電灯を取り出した。微かな光を放つその懐中電灯が、廊下の不気味さをさらに増していた。

三原由美は全身の毛が逆立つほど恐ろしく感じた。位置確認アプリがこの小屋が青い点の所在地だと示していなければ、今すぐにでも引き返したいところだった。

真っ暗な廊下を抜けると、おばあさんは一面の壁の前で立ち止まった。

三原由美が不思議に思っていると、おばあさんが何かを押したらしく、壁が両側に開き、暗室が目の前に現れた。

「一条社長が怪我をしてね、安全のために、ここに隠しておいたんだよ...

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