第27章

「ええ、いいわよ!今江下にいるの。都合がつくならいつでも連絡してちょうだい」

高波直俊は無言で冷笑した。いつでもいいだって?明はどうするつもりだ?

向こうの一条俊太が恥ずかしがる顔文字を送ってきた。

「うん、時間があったら連絡するよ。もう遅いし、早く休んだ方がいいよ」

二人があまりにも盛り上がって話していたため、三原由美は高波直俊が背後で堂々とチャットを覗き見ていることに全く気付かなかった。お互いにおやすみを言い合った後、背中に冷たい視線を感じ、はっと振り返ると、無表情ながら全身から冷気を放つ高波直俊と目が合い、三原由美は大きく驚いて、思わず声を飲み込んだ。

「い、いつからそこにい...

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