第49章

その頃、玉川マンションでは。

三原智司はネット上の動向を常に監視していた。

三原由佳に関する全ての情報が完全に削除されたことを確認してから、やっと安心して風呂に入り、眠る準備を始めた。

鈴木紗季は目を細めて笑った。「あんた、やるじゃない。本当に隠れた実力者だったのね。高波グループの株価が一気に二十ポイントも下がったのよ。二十ポイントがどれだけのことか分かる?」

三原智司は冷たく鼻を鳴らした。「当然の報いだよ。ママをいじめたんだから」

「確かに懲らしめが必要だったわね!でも、彼のライバル企業が大儲けしたのが残念だわ!あの会社の社長は高波直俊よりもタチが悪いのよ!考...

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