第75章

三原由美はびっくりして、高波直俊だと分かると同時に安堵しながらも、怒りがみるみる上昇していった。「高波直俊、何してるの?」

高波直俊は青ざめた顔で彼女を睨みつけ、目の奥には二つの炎が燃えていた。「それはこちのセリフ」

三原由美は一瞬戸惑った。「どういう意味?」

高波直俊の手の力が知らず知らずのうちに強くなった。「男女の区別くらい分かるだろ?」

三原由美は彼の言いたいことがすぐに理解でき、軽く嗤った。「お前なぁ、今は21世紀よ。まだ古代だと思ってるの?男女の区別なんて」

高波直俊の表情はますます険しくなった。「自分を大切にしない女だ」

三原由美はすぐに怒りが込み上げてきた。「何が自...

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