第117章 林田雪乃は崩壊した

林田雪乃は目を見開き、声を失って叫んだ。「信一さん、小林さんはただ出来心しただけです!彼女はもうこんな年なのに、刑務所に入れるなんて、あの体で耐えられるはずがありません!」

藤原信一は林田雪乃に一瞥をくれたが、彼の言葉はさらに人の心を凍らせるものだった。

「小林さんは松本白に四千万円を渡した。彼女がどこからそんな金を調達したのか、刑務所で徹底的に吐かせる必要がある」

四千万円。決して小さな数字ではない。

小林さんのような使用人にとって、おそらく老後の蓄えのすべてだろう。

誰が自分の老後の資金をすべて使って、人を陥れようとするだろうか?

つまり、この金の出所は林田雪乃を指し示してい...

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