チャプター 45

セバスチャン

俺たちは、持てるだけの武器を積み込み、強化されたSUVの一台に乗り込んだ。緊張と不安が肌で感じられるほどだ。最初は誰も口を開かなかったが、俺の好奇心がそれに勝った。

「どこへ向かっている?」俺はランに尋ねた。

今回、運転席に座ったのは彼で、そのせいで俺はいら立ちでそわそわした。運転するのは俺の方が好きだが、ウィラと一緒に後部座席に滑り込むために、彼に譲ったのだ。彼女は俺とマキシムの間に挟まれている。これから足を踏み入れようとしている状況が地獄絵図と化す可能性があったとしても、ウィラの隣にいると心が落ち着いた。親父なら女は足手まといだと言うだろうし、幼い頃からそう言い...

ログインして続きを読む