第12話

今は空っぽの駐車場へ降りていき、車のドアを開けて制服のブレザーをさっと脱ぎ、ゆったりしたタイツに履き替えた。週末になったから、丸二日間も時間を埋める必要がある。ちょうど落ち着いたところで、トムがランプを上がってきた。手にはコンテナを持っていた。トムは私の車のドアを開け、コンテナを渡してくれた。

「ねえ、これを渡すの忘れてた。下りてくる途中で温めておいたよ。メアリーが昨夜ラザニアを作ったんだ」

「ありがとう、トム」私は彼の手から熱いコンテナを受け取った。とても美味しそうな香りがした。すぐに口の中が水でいっぱいになった。

トムは私の車に寄りかかった。「食べて、話があるんだ」

コンテナを開け...

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