第17話

「ごめんなさい」と私は恥ずかしさのあまり呟いた。何てことをしてしまったの?信じられない、上司にあんな風に触れるなんて。エレベーターを出ると、私は距離を置こうと自分の机へと走った。明らかに私は正常な判断ができていなかった。私の中の何かが彼らを求めていて、普段ならしないような反応をさせるのだ。トビアスは自分のオフィスへ、テオも同様に何事もなかったかのように自分の部屋へと入っていった。もしかして私の想像だったのかもしれない。本当に全部私の頭の中だけの出来事?

一日はゆっくりと過ぎていった。私は時間を数えながら、仕事が終わるのを待っていた。ひどい二日酔いが状況を悪化させていた。ただ眠りたかった。昼食...

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