第18話

「ごめんなさい、自分の言ったことが間違っていたのはわかってる。ただ怒っていただけなの」私の声は疲れ果て、力なく響いた。

「どこにいるんだ?」テオの声が電話越しに聞こえてきた。彼は怒っているというより心配しているようだった。

「私は…ああ、公園にいるの」

「戻ってきてもいいぞ、彼も落ち着いたから」

「いいえ、もう少しここにいるわ。何か探してるの」

「何を探してるんだ?何か失くしたのか?」

私は緊張した笑いを漏らした。唯一の友達が野良犬だということを告白しようとしていたからだ。「実は、犬を探してるの」

「なぜ?」テオが尋ねた。彼の声には笑みが感じられた。

「私が車や貸し倉庫で暮らしていたとき、時々...

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