第19話

数分後、浴室のドアの外から低いうなり声が聞こえてきた。シャワードアから手を伸ばし、今や目を刺すようになったシャンプーをすすぐために振り返る前に、浴室のドアを開けた。ヒリヒリする目を開けると、犬がシャワースクリーン越しに私を見ていた。

「見つめるのは失礼だよ」と私は言った。犬は大きな頭を傾げ、私の言葉に動じる様子もない。その視線を感じながら、私は急いで出ようとした。なぜか彼の視線が少し落ち着かない気分にさせることがある。まるで人間のような目だ。タオルを体に巻きつけ、引き出しを探って古いシャツとパンティーを見つけた。それらを身につけると、歩いて出て、前の晩に飲んでいたテキーラのボトルを見つけた。...

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