第82話

ブレイク

完全にショックを受けていた。彼女は私にキスをしていた。

少し身を引く。

彼女は私を見上げて微笑む。

「入ってもいい?」と彼女は尋ねる。私にできたのはただうなずくことだけだった。イジーが入ってくる間、横に身をよける。

イジーが出てきた部屋を見ないわけにはいかない。ベッドで丸くなっている小さな体と、部屋に響く微かないびき声に気づく。

微笑んで振り返り、部屋に戻って後ろのドアを閉める。イジーがベッドに座りながら部屋を見回しているのに気がついた。

アクセルが内側でうごめくが、無視する。ドアを閉め、さらに部屋の中へ進むが、私を見上げるイジーの目の前で立ち止まる。

目が合うと思わ...

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