第280話

ジュリア叔母さんは頭を上げ、ためらいがちな表情でキング祖母の目を見つめた。何か言いたそうだが、言葉を飲み込んでいるようだった。

彼女をよく知っているキング祖母は、何か様子がおかしいと感じた。心配の色が顔をよぎりながら、彼女は言った。

「ジュリア!何があったのか言いなさい!年寄りだからって壊れやすいわけじゃないわ—耐えられるわよ!」

ジュリアの返事を待たずに、彼女は身を乗り出して自らスマホの画面を覗き込んだ。

そこに表示されていたのは、授賞式でのハーモニーの写真だけだった。

それを見て、キング祖母の最初の心配は消え、困惑して眉をひそめた。「これがあなたをそんなに動揺させたの?」

彼女...

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