チャプター 408

「あら、そんなに驚いた顔しないで」ハーモニーはアリアナの視線を受け止めながら、甘いが毒を含んだ声で囁いた。

「私が泣くたびに、彼が今でも駆けつけてくるのは私のせいじゃないわ」

アリアナは身じろぎもしなかった。それどころか、その唇は冷たく、ほとんど嘲るような笑みを形作った。彼女はハーモニーの空間に踏み込み、二人の間の距離を詰めた。

「ああ、でも今回は、彼はあなたのところに駆けつけなかった。そうでしょう?」

ハーモニーは凍りついたが、すぐに立ち直り、その表情は作り慣れた甘い仮面へと滑り込んだ。

「わかったわ、いいわよ。私がここに来たの」彼女は砂糖菓子のように甘ったるい笑顔で言った。

「でも...

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