チャプター 409

九時をとうに過ぎた頃、屋敷の正門が再び開いた――今度はキングお祖母様のためだった。

大理石の廊下に彼女の杖が鋭く響く音がしたかと思うと、間もなくその声が静寂を切り裂いた。

「あの厄介者はここで何をしているんだい?」

アリアンナが顔を上げると、ちょうどキングお祖母様が戸口に立っているのが見えた。その表情は嫌悪に歪み、鋭い視線は長椅子で未だに怪我をこれ見よがしにアピールしているハーモニーに注がれていた。ハーモニーはまるで王族のように腕を胸に抱えている。

ザンダーは即座に身を硬くした。

「お祖母様、落ち着いてください」彼は椅子から立ち上がり、すでに乱れていた髪を手でかき上げながら言った。...

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