チャプター 416

ジョンの誕生日パーティー

パーティーは最高潮に達し、壮大なボールルームには音楽が鳴り響き、客たちの笑い声、グラスの触れ合う音、そしてリズムに合わせて揺れる体で満ちていた。しかし、ハーモニーの耳には、そのどれも届いていなかった。彼女の意識は、ただ一点――ただ一つのものだけに注がれていた。

アリアナ。

彼女はバーからアリアナを見ていた。カウンターに置かれたワイングラスのかすかな音も、ほとんど意識にのぼらなかった。

ザンダーはアレックスとジョンと話し込んでいたが、ハーモニーにはわかっていた。彼の視線がいつも、ほんの少しだけ長く、アリアナの上を彷徨っていることを。

彼がアリアナに向ける微笑み...

ログインして続きを読む