第四十二章

ザンダーは片手にグラスを持ち、珍しく心からの笑みを口元に浮かべていた。奥の壁に設置された巨大なLEDスクリーンが明るくなるのと同時だった。

次々と、見覚えのある映像が流れ始める――過ぎ去りし日々の、ざらついた写真。すりむいた膝、ぎこちない笑顔、陽光あふれる夏の午後を切り取ったスナップショット。大人になってからの目まぐるしい日々の中で、とうに心の奥底に埋もれてしまっていた記憶の数々。

続いて、十代の頃のジョンの写真が現れた――ひょろりとして目を丸くし、カメラに向かってぎこちなく微笑んでいる。金属製の歯列矯正器具が、磨き上げられた鋼のようにきらりと光を放っていた。

ザックが低く笑い声を漏らし...

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