第49話

ローレルが昼頃に宿を出たとき、食事をしている人々の中にエデンの姿がないことに気づいた。彼女はエデンがどこに行ったのか不思議に思った。自分の決断をエデンに伝えたかったが、エデンがいなかったので、まず城に行ってアドルフを探すことにした。

サラが彼女と一緒に城まで歩いた。二人は城門の前で立ち止まった。

「一人で行けるわ」

サラは眉をひそめたが、うなずいて彼女の側を離れた。ローレルは一人で門に向かい、芝生を横切った。彼女は一人でこれをやり遂げ、自分の決断の重みを自分自身で背負わなければならなかった。城の衛兵たちは彼女に微笑み、少し頷いて認識の印を示した。

彼女は城の廊下を歩きながら、タペストリーや...

ログインして続きを読む