87話

第六

カジノは決して閉まらないので、私たちは交代制で働いている。ランチタイムから勤務していた私にとって、家に帰って休息を取る時間が来ていた。

手首を見て時間を確認すると、午前二時三十分だった。アフターパーティーの客たちがもうすぐ押し寄せてくる。そして今夜はVIPたちが来ているため、狼限定の厳格な方針が敷かれていた。私はバーへ向かった。そこには第八がいるはずだった。

「第八、テーブルを任せるよ。第一はいつも通り朝にオフィスにいる。領収書の束は私のオフィスに送っておいてくれ。第一に報告する時間までには処理しておくから」と私は彼に伝えた。

「わかった、第六。第二は後で来るのか知ってる?彼はい...

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