189話

第65章

ハイディ

「起きろ、小さな相棒」ジョンが私を小突くのを感じ、ゆっくりと目を開けた。太陽はまだ昇っていなかったが…そろそろ出発の時間だろう。

荷物は既に詰め終えていたけれど、私の力が使えない状態では何の役に立つのだろうかと思った。無力に感じる。狼の姿になることは私とスパークルが逃げるためだけに役立つ…他の力を持たない人たちの中で私の力を使えることが私の強みだった…大きな強みだ。

今のところ、彼らは少なくとも私が魔女であることを嗅ぎ分けることができるだろうし、かなりの労力を使えば手を光らせることもできる。それをハッタリとして使えるかもしれないが、節約して使わなければならない。フォロ...

ログインして続きを読む