265話

ザイド

魔法陣が再び起動したが、今回は儀式を行うためではなかった。部屋を傷つけないよう明かりをつけただけだ。ここの彫刻はアルティーア以外の誰よりも古い。彼が城を建てた時にグルティーアと共に刻んだものだと思う。

「ほとんどブラックダイアモンドのメンバーが来ているようだな」とグルティーアが言った。自分の子供たちが争うことに明らかに動揺していたが、私が妨げられずに援助を得るためには、これをやらなければならなかった。

再び、私は自分が劣っているのではなく対等であることを証明しなければならなかった。

「私がこの輪に立つのは、奴に己の立場を知らしめるためだ。奴は生意気すぎる。まるで私と対等であるかの...

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