176話

ダニエル

私は赤ちゃんのようにぐっすり眠っていたとき、携帯が鳴り始めた。手に取ろうとしたけど見つからなくて、カーテンはまだ閉まったままだったけどデイモンはもういなかった。もうかなり遅い時間なんだろう。携帯の着信音が止んだと思ったらまた鳴り始めた。

電話に出ると、誰かが「ダニエル、モーニングコールです」と言った。

「どちら様ですか?」少し混乱して尋ねた。

「ダニエル、デイブだよ」

「あ、ごめんなさいデイブ、声がわからなかったわ」

「大丈夫だよ。デイモンが11時に起こして、1時にスタイリストが来ることを忘れないように伝えてくれと言ってたんだ」

「あら、もう11時なの?起こしてくれてあ...

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