第15章:ナイトメア

ハナ

テレビの画面を見つめ続け、そこに映っているのが紛れもない事実なのだと悟る。私は両膝の間に頭をうずめ、絶望が全身を支配していくのを感じた。すべてが順調に思えたときに限って、何か新しい出来事が起きて私を現実に引き戻す。

混沌とした出来事で打ちのめされる、大人になるということの厳しさに、まだ慣れることができない。人生で最高のセックスをしていたこの数時間、元カレであり、ジョンにとっては息子同然の存在が、事故に遭って病院にいる。そう思うと、罪悪感に苛まれないでいるのは難しかった。

まだ、事態の深刻さはわからない。ジョンは部屋を行ったり来たりしながら、ひっきりなしに電話をかけてネ...

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