第9章:ビーチ

ハナ

長くて、曲がりくねった道のり。

もう三時間近くも車を走らせているのに、車内の沈黙は耳が痛いほどだ。あまりの退屈さに、私は何度もプレイリストを切り替え、音楽でその空白を埋めようと試みている。

ジョンは、私を車に乗せてからというもの、ただの一つの質問にも答えてくれない。彼は集中して、速いスピードで車を走らせる。どこへ向かっているのか、私には見当もつかない。彼の意図が分からないのは……落ち着かない。

彼が何を考えているのか知りたい。何を感じているのかも。

彼のそばにいるのは、想像していたよりもずっと複雑な気持ちになる。

彼がブレザーを脱ぐと、初めて会った時に着ていたのと同じドレスシャツ...

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